PROPOSAL DOCUMENT

入札進捗管理ツール比較提案書 SFA / タスク管理ツール vs スプレッドシート一括管理 — それぞれの特徴と費用感

株式会社新電気 様 | 作成: 株式会社ピースフラットシステム | 2026年6月14日
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現状の課題整理

現状の運用

  • 入札進捗リストをExcelで管理(2020年〜、年間約100件)
  • 引合通知書もExcelで個別作成・管理
  • 進捗管理リスト・ホワイトボード・引合通知書に同じ内容を三重入力
  • 営業部・工事部間でリアルタイム共有ができない
  • 落札後の進捗管理(設計変更・部分払い・開示請求)が不十分

理想の状態

  • 案件情報の一元管理・ワンソース化で三重入力を廃止
  • クラウド上でリアルタイムに営業部・工事部が進捗を共有
  • ステータス変更時にLINE WORKSへ自動通知
  • 入札→落札→工事完了まで一気通貫で管理
  • 蓄積データから引合通知書・工事依頼書等を自動生成

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SFAを検討する理由

入札案件には、案件の基本情報だけでなく、引合通知書・工事依頼書・見積依頼書・実行計画書・注文書・開示請求など多くの付随書類があり、さらに各工程でのタスクや期限管理も発生します。

SFAを導入することで、1つの案件に紐づくすべての情報 — 書類・タスク・期限・やりとり履歴 — を一元集約でき、「あの案件の見積依頼書はどこだっけ?」「開示請求の期限はいつだったか?」といった情報の散逸を防ぐことができます。

本資料では、SFAツールの中でもZoho CRMSalesforceを中心にご紹介し、比較としてスプレッドシートでの運用も併記します。


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SFA vs スプレッドシート

A. SFA / タスク管理ツール

専用ツールで案件管理を本格運用

メリット

  • 案件ステータスをカンバン / パイプラインで直感的に可視化
  • n8n連携でリマインド自動化・落札率分析・見込みの高い案件の自動抽出など、営業支援が非常にしやすい
  • レポート・ダッシュボードで経営数値をリアルタイム把握

デメリット

  • 月額ライセンス費用が継続的に発生
  • 導入に4〜6週間(設定・移行・研修)かかる
  • 入札特有の項目をカスタマイズする手間が大きい

B. スプレッドシート一括管理

既存運用を拡張してクラウド化

メリット

  • 現状のExcel運用に近く、学習コストが極めて低い
  • シート間・スプシ間のデータ連携が関数で簡単にでき、資料間の整合性を保ちやすい
  • 1つのスプシに複数シートをまとめ、案件ごとの資料を一元管理できる

デメリット

  • ステータス管理やリマインドは自前で仕組み構築が必要
  • ダッシュボード・分析レポートは手動で作る必要あり
  • 誤操作によるデータ破損リスク(行削除・数式破壊等)

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詳細比較表

比較項目 A. SFA / タスク管理ツール B. スプレッドシート
導入スピード 4〜6週間(設定・移行・研修)
1〜2週間(テンプレート整備・共有設定)
速い
学習コスト 新しいUIの習得が必要。全員への研修必須
中〜高
Excel操作と同等。即日運用可能
低い
案件ステータス管理 カンバン・パイプラインで直感的に可視化
優秀
プルダウン+条件付き書式で再現可能
十分
営業支援(リマインド・分析・抽出) n8n連携で見込み案件抽出、落札率分析、自動リマインドが構築しやすい
強力
n8n連携で通知は可能。分析はピボットで手動対応
要構築
書類自動生成 外部連携(n8n+AI)で対応
要構築
外部連携(n8n+AI)で対応
要構築
モバイル対応 専用アプリで快適に操作
優秀
スプシアプリで閲覧可能。編集はやや不便
可能
カスタマイズ性 ツール仕様の範囲内。入札特有項目は要設定
完全自由。列追加・関数・シート間連携も自在
高い

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SFAツール画面イメージ

各SFAで入札進捗を管理した場合の画面イメージです。実際のUIとは異なりますが、管理の雰囲気をお伝えします。

  Zoho CRM — パイプライン + リスト形式(確度・予定価格で案件を分析)
申請中12
積算中5
入札待ち3
落札8
完了15
案件名 発注元 ステータス 予定価格 入札日 確度
羽生総合病院 防災無線設備 埼玉県 申請中 7,000〜8,500万 7/22
さいたまSA 照明改修 埼玉県 積算中 - 8/3
東京運輸支局 電気設備更新 関東運輸局 落札 5,300万 10/8 確定
仁蔵隧道 照明修繕 三郷市 落札 190万 9/28 確定
  Salesforce — ダッシュボード形式(KPI・グラフで全体を俯瞰)
進行中案件
23
前月比 +5
落札率
18.3%
年間累計
今月入札予定
7
うち確度高 3件
落札金額累計
2.1億
年間目標の68%

発注元別 案件数

埼玉県
32
三郷市
22
国交省
14
その他
29

ステータス別ファネル

申請 97件
積算 73件
入札 58件
落札 18件

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スプレッドシート運用イメージ

進捗リスト(全案件一覧)は独立した1つのスプレッドシートで管理し、案件別の資料はフォーマットテンプレートをコピーして案件ごとに1つのスプシにまとめます。

入札進捗リスト(全案件一覧 — 独立したスプレッドシート)
2026年度
2025年度
集計・分析
A: No B: 受付日 C: 発注元 D: 件名 E: 種別 F: 予定価格 G: 工期 H: 申請〆切 I: 入札日 J: 開札日 K: 応札額 L: 結果 M: 案件スプシ
1 1 6/2 埼玉県 羽生総合病院 防災無線設備 電気・一般 7,000〜8,500万 R9.3.15 6/17 6/22 6/23 不落 HYPERLINK(...)
2 2 6/4 三郷市 三郷市役所 空調改修 電気 - R8.12.11 6/12 6/19 6/22 不落 HYPERLINK(...)
3 3 9/14 三郷市 仁蔵隧道 照明修繕 電気 - R9.3.31 - 9/25 9/28 落札 HYPERLINK(...)
4 4 9/24 関東運輸局 東京運輸支局 電気設備更新 電気 - R9.2.28 10/2 10/7 10/8 落札 HYPERLINK(...)

M列「案件スプシ」に各案件の個別スプレッドシートへのリンクを設置 → クリックで詳細資料に遷移

案件別スプレッドシート(フォーマットテンプレートをコピーして使用)
引合通知書
工事依頼書
見積依頼書
実行計画書
注文書
開示請求管理
A B C D E F
1 引合通知書 ISO様式-013_R01
2 発注機関 埼玉県 担当者 -
3 工事件名 羽生総合病院ほか防災行政無線設備整備工事
4 工期 令和9年3月15日 種別 電気・一般
5 申請〆切日 2026年6月17日 17:00 設計金額 -
6 入札日 2026年6月22日 15:00 開札日 2026年6月23日 9:30

各シートタブに書類フォーマットを用意。案件の基本情報はIMPORTRANGE関数で進捗リストから自動取得も可能。

スプレッドシート運用のポイント

  • 進捗リスト(全案件一覧)は独立した1つのスプレッドシートで年度ごとにシート分け
  • 案件別スプシはフォーマットテンプレートをコピーして新規案件ごとに作成
  • 進捗リストのM列から各案件スプシへリンク → ワンクリックで詳細に遷移
  • IMPORTRANGE関数で進捗リスト ⇔ 案件スプシ間のデータ連携が可能(二重入力の削減)

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費用比較

主要SFAツールのライセンス費用(5ユーザー想定)

Zoho CRM
CRM / SFA
1,680円/ユーザー/月〜
スタンダード
5名で月額 8,400円
Salesforce
CRM / SFA(大企業向け)
$25/ユーザー/月〜
Starter(約4,000円)
5名で月額 約20,000円
月額(5名) 年額(5名) 3年間合計
Zoho CRM スタンダード 8,400円 100,800円 約 302,400円
Salesforce Starter 約 20,000円 約 240,000円 約 720,000円
Google スプレッドシート Google Workspace Business Starter:816円/ユーザー/月〜(5名で月額 約4,080円 / 年額 約48,960円)
スプレッドシート自体の追加費用はなし

その他のSFA / CRMツール

  • kintone(サイボウズ) — 1,500円/ユーザー/月〜。業務アプリを自由に構築でき、日本語サポートが手厚い
  • HubSpot CRM — 無料版あり。マーケティング機能が強く、Starter $15/月〜

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中小企業におけるDXの現実

なぜ中小企業のDXは難しいのか

弊社はこれまで多くの中小企業様の業務ヒアリング・システム導入支援を行ってきました。 その経験から、正直にお伝えしたいことがあります。

経営管理システムやSFAの導入は、それ自体はコストであり、売上UPや利益UPに直接つながるものではありません。
「見える化」「デジタル化」も同様で、それだけで損益計算書の数字が良くなることはなく、むしろコストになります。
本業の足腰がしっかりしている組織が「よりよくするために」導入すればうまくいく可能性はありますが、そうでなければ担当者の頭の中で管理した方が早い場合もあります。

ツール導入がうまくいかない原因の多くは、技術やツールの問題ではなく「ヒト」の問題にあります。 これは特定のお客様に限った話ではなく、中小企業に共通する構造的な課題です。

  • 関係者の目的意識が一致しない
    社長にとって嬉しいこと、部長にとって嬉しいこと、社員にとって嬉しいことがすべて違う。全員が納得する形に落とし込むには相当な時間と労力がかかり、結局誰もやりきれない
  • 組織を跨いだ業務変更は極めて困難
    事前に何度も意識合わせを行っても、実際に全部署で使い始めた段階で「使い物にならない」となるケースがある。社長がトップダウンで進めても、現場が感情的に反発したり、やる気がなくなって効率が悪くなることもある
  • 人は現状維持を好む
    自分が決めたこと、やり始めたことが正しくあって欲しいというバイアスがあり、新しい方法を試したり、今のやり方をやめることに拒否反応を示すのは自然なこと
  • 導入しても元に戻るリスク
    関係者全員が表面上は納得してシステム導入を進めても、うまく使いこなせず結局元のやり方に戻したケースは少なくない
だからこそ、中小企業においては「なるべく小さく小さく改善する」ことが結局正解だと考えています。

大きなシステム導入ではなく、今の業務の延長線上で少しだけ楽になる仕組みを、ひとつずつ積み上げていく。
大企業では規模が大きすぎて管理システムが必須ですが、中小企業では管理コストは最小限にして、1本でも多く商談する方が良い場合もあります。

結局のところ、導入目的と成果を明確にすることが最も重要です。
ミスを減らしたいのか、残業を減らしたいのか、1人で捌ける案件を1件でも増やしたいのか — ここが定まらなければ、どんなツールを入れても効果は出ません。

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総合評価

評価マトリクス

評価項目 SFA / タスク管理ツール スプレッドシート
導入のしやすさ ★★★★★ ★★★★★
現場の定着しやすさ ★★★★★ ★★★★★
コスト ★★★★★ ★★★★
営業支援力(分析・抽出) ★★★★★ ★★★★★
ステータス可視化 ★★★★★ ★★★★★
カスタマイズ性 ★★★★★ ★★★★★
将来のスケール性 ★★★★★ ★★★★★

どちらの選択肢にもそれぞれの強みがあります。
SFAは営業支援・分析・可視化に優れ、スプレッドシートは導入しやすさ・柔軟性・コストに優れます。

新電気様の業務内容・組織規模・現場の運用状況を踏まえて、最適な選択肢を一緒に検討できればと思います。
次回の定例MTGにて、本資料をもとにご意見をお聞かせください。